201年度 合意形成研究会 研究会 議事録

 

日時:20111119日(土)13:0016:00 

場所:池袋防災館

出席者(敬称略):児玉、竜野、橋本、武、松岡、丸尾、矢内、柳島五十音順)

 

〈ワークショップ:池袋防災館にて〉

 

 館内にある4カ所の防災体験コーナーにて、様々な災害に対する行動要領を学びました。

 

◆救急体験

倒れている人を人形に見立てて、心肺蘇生の方法とAEDの使用方法を学んだ。

■心肺蘇生

1. 声をかける(倒れている人の耳元で「大丈夫ですか?」等の声かけ)

2. 周りの人に指示をする(「119して下さい」「AEDを持って来てください」等)

3. 倒れている心肺蘇生開始

4. 気道確保

(その際、倒れている人が息をしているかどうか、10秒程自分のほほを近づけて確認する。“よく見て、聞いて、感じて”)

5. 息をしていない事がわかったら、鼻をつまみ、顎を上向きにし、人工呼吸を開始

(感染防止用のマウスピースで人工呼吸。相手と自分を守るため、マウスピースの使用が望ましいが、ない場合は人工呼吸ぬきで行ってもよい)

6. 胸骨圧迫と心臓マッサージを開始

(手の付け根を胸の中心に置き、真上から45cm下方向に一定のテンポで圧迫。1回に付き30回程度。1分間に100回程度)

7. AEDが来たら心肺蘇生は一時中断し、機械の指示に従って処置を行う。行うべき行動はすべてAEDが判断する。

8. 救急車が到着し、病院に搬送

 

補足

東京都内の場合、救急車は、通報してから現場到着まで平均して648

AEDの大人用の対象は、年齢8才以上、体重25kg以上

AED1才未満の赤ちゃんと妊娠している女性には使用できない

 

◆火事・けむり体験コーナー

火事が発生した事を想定し、けむりが充満する部屋の中を、出口を探して逃げ帰る体験

火事で逃げ遅れる原因は、火ではなくけむり

一酸化炭素(CO)を大量に吸うと、めまいや頭痛がおこり、呼吸困難に陥り死に至る

火がでてから、数十秒間の行動で命が助かるかどうかが決まる

床から15cm以下は、比較的きれいな空気が漂っているので、逃げる時は低い姿勢を保ち避難する

“お・か・し・も(おさない・かけない・しゃべらない・もどらない)”の原則を守り避難する

外出先等では、非常口は2カ所確保しておくとよい

 

◆地震体験コーナー

地震ポイントのビデオを見た後、震度6の揺れを体験

地震ポイント

地震がおきた時の行動

1.身の安全の確保

地震直後の行動

2.火の元確認、初期消火

3.あわてた行動けがのもと

4.窓や戸を開け、出口を確保

5.落下物、あわてて外に飛び出さない

6.門や塀には近寄らない

地震後の行動

1.正しい情報、確かな行動

2.確かめ合おう、我が家の安全、となりの安否

3.協力しあって救出・救護

4.避難の前に安全確認、電気・ガス

 

補足

通常、地震は1分程度で揺れがおさまるとされていたが、2011.3.11の東北地震の際は、福島方面では約190秒間(約3分)揺れ続け、関東方面でも約130秒(約2分)揺れ続けた。

地震後は、公共施設が避難所としてオープンするので、帰るか留まるかはその時の状況をよくみて自分で判断するのが現状

 

◆消火体験

消化器を使用した、火消し体験

消火活動

1.“火事だ!”と大きな声でさけぶ

2.消化器があればそれを使用。どこかで、“火事だ!”と聞いた際は、近くにある消化器を持っていく

3.消化器上部にある黄色いピンを抜く

4.ホースを火元に向ける

5.レバーを強くにぎって、消火。火を消すのではなく、火元を消す

補足

本当の火事の時は、消化器のタンクの中身を全て使用する

火が天井まで上がったら、消化器で消化は無理なので身を低くして逃げる

 

◆“生きる〜Be alived〜”防災映画鑑賞

首都直下型地震、マグニチュード7.3を想定した、フィクション映画鑑賞

阪神淡路大震災の時、約35000人が自力で脱出不可能な状態になった。その内の77%の命を救助したのは、近所の人々だった。

墨田区の中学校等では、“レンジャー隊”をつくり地域の防災活動の一旦を担っている

“地域の防災は地域で取り組む”

 

〈事前の合意形成の必要性〉〜防災体験ツアーに参加して〜

 平常時に合意形成を行っておくことが、緊急時に役立つことになるのでは。私は今回の東日本大震災で様々な人々の様々なパニックを目の当たりにし、自分自身も右往左往する人の一人だった。こんなに大きな地震を体験したのは生まれて初めてだったし、それまでは学校や会社での防災訓練に楽しく参加するだけの、軽い気持ちだった。

 何がおこっているのか、どこにいけば安全なのか、自分はどうすればいいのか、家族は友人は大丈夫なのか。地域に住んでいながら、地域とつながってなかったことを思い知らされた。同時に、帰宅困難社一時避難場所とされた学校内では、次々と避難してくる人々に教師達は「こんなことは想定していなかった。どうすれば・・・」と困惑していた。一時避難場所でもなんでもないカフェが、営業時間すぎてもお店を開けてくれていた。「始発までは開けていようと思っていますよ。行く場所ない人がいるから。」

 緊急時にはそれぞれが、それぞれの判断において行動する事が求められる。大人なんだから、自己責任で動かないと。その言葉と初めて正面から対面し、冷たさや不安を肌で実際に体験した私は、前もって行動指針を話し合って決めておく事で、企業間や人同士が繋がれないか、と考え始めた。

 そんな折、今回の防災体験ツアーの企画を知り是非参加してみようと思った。受け身だった防災意識を、発信する側として捉えてみようと考えたからだ。

 参加してみて一番感じたことは、一個人で解決できることはあまりに少なく、やはり誰かと協力しないと自分の命も、自分の大切な人の命も救えないだろうということ。一個人でできることといったら、誰かに協力を求めること、誰かに協力すること。

 そして思う。先に話した、“それぞれの判断”の“それぞれ”が一企業、一個人という単位であるよりも、2,3社の企業、2,3人の人という複数の単位である事の方が、緊急時にはより心強い。がしかし、緊急時に、早急に見知らぬ人同士でタッグを組むことは、言葉で言うよりも実際にはなかなか難しい面があることを、先の地震時にだれもが体験し、知っている。

 今は見知らぬ企業や人同士でも、合う事によって知り合いになり、知り合うことによって、“あなた”から“我々”となり、何かあったら互いにこうしましょうと話あっておく。つまり、平常時に事前に合意を図っておくことで、緊急時に助け合える関係ができる。助け合いの関係は平常時から作られるものであり、それは自然に他人と協力する気持ちを育だて、自分も他人も思いやる気持ちを育てるだろう。自分1人でできることは、本当に少ない。

 そういうつながりを改めて考え直した企業や人がいるならば、そのつながる場、合意形成の場のお手伝いはできないか。CaPAで担うことはできないか。

 もうすでに、合意形成に向けて動き始めている企業間もある。人単位でも話し合いを初めている人達もいる。今が始め時だ。